例年よりも早く梅雨入りした地域もあり、ジメジメとした気候が続く今日この頃、家計のやりくりに頭を悩ませている方も少なくないかもしれません。

特に、物価高騰の影響を強く受けている低所得の年金生活者の方々にとって、日々の暮らしは決して楽なものではないでしょう。

公的年金は老後の生活を支える大切な収入源ですが、厚生労働省のデータを見ても、その受給額には大きな個人差があり、中には平均を大きく下回る低年金の方もいらっしゃいます。

そのような状況に直面している方々を支援するために、「年金生活者支援給付金」という制度があることをご存じでしょうか。

2025年度からは給付金額が2.7%増額され、対象となる方にとっては、生活の助けとなることが期待されます。

この記事では、この給付金の具体的な内容、対象となる方の条件、そして申請手続きの流れをわかりやすく説明します。

ご自身の年金受給額が平均よりも低いと感じている方や、この制度の存在を知らなかった方は、ぜひ最後まで読み進めて、給付金を受け取れる可能性があるかどうかを確認してください。

1. 低年金なら「年金生活者支援給付金」がもらえるかも

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。