5. 老後の支出額もシミュレーションした老後対策を

年金生活になると、ほとんどの人は現役時代より少ない収入でやりくりすることになります。

十分な貯蓄があれば別ですが、生活費のコントロールが求められることもあるでしょう。

総務省の「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、平均的な65歳以上の無職夫婦世帯の家計収支は次のとおりです。

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支(2024年)

65歳以上の生活費

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

  • 収入:25万2818円(うち社会保障給付は22万5182円)
  • 支出:28万6877円(うち消費支出は25万6521円)
  • 家計収支:赤字3万4058円

エンゲル係数(※消費支出に占める食料費の割合)は29.8%となっています。

世帯によって金額や割合は異なるため、「我が家の場合はどうか」とシミュレーションしてみることが大切です。

年金受給が近づいてからでは対策方法が限られてしまうため、できるだけ現役時代のうちに確認するようにしましょう。

その上で足りない分について、働き続けるのか、貯蓄で備えるのかなどを検討することになります。

参考資料

太田 彩子