4. 生前にしておきたい口座凍結に対する対策
人が亡くなると、一時的な口座凍結は避けられません。特に生活資金を共にする家族がいる場合などは、事前に対策をしておいて、スムーズに口座凍結・一時的な預金引き出しに対応できるように対策を打っておきましょう。
生前から次のような対策を取っておくと、家族が困らずに済むでしょう。
- 取引金融機関の一覧化
- 取引金融機関の整理
- 通帳や印章の保管場所を家族に伝える
凍結も一時的な引き出しも、金融機関での手続きが必要です。あらかじめ金融機関を可視化しておくと、手続きをスムーズに進められるでしょう。一覧表には、取引金融機関、支店名、口座番号、取引種類、キャッシュカードの有無も記載しておくのがおすすめです。
取引金融機関をほどよい数に整理するのも一案です。残高がほぼない口座でも凍結手続きは必要なので、残高が僅少な口座を多く持っていると、手続きが煩雑化します。
一方で、全ての預金を一か所に集中するのも考えもの。いざというときの引き出しは、1金融機関あたり150万円という上限がある点に留意しておきましょう。
最後に、万一の時に備えて、通帳や印章などの保管場所を家族に伝えておくのも有効です。必要書類が見つからず、手続きに時間がかかる遺族も少なくありません。必要書類の場所を伝えておけば、スムーズに手続きを進められるでしょう。
参考資料
中本 智恵