老後の暮らしでは、公的年金である「国民年金」や「厚生年金」が主な収入源となるのが一般的です。

しかし現実には、年金だけで生活費のすべてをまかなうのは難しいという声も少なくありません。

こうした状況を踏まえ、経済的に厳しい状況にある年金受給者を支えるための制度として、「年金生活者支援給付金」が創設されました。

この給付金は、「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」を受給しており、かつ一定の条件を満たす人が対象となります。

この記事では、その中でも該当者が特に多い「老齢年金生活者支援給付金」に焦点を当て、制度の概要や支給の条件、給付額の目安、申請手続きについてわかりやすく解説します。

給付額は、保険料を納めた年数や免除期間などによって大きく変わりますので、あわせて早見表を使って目安額を確認してみましょう。

1. 年金生活者支援給付金は3種類《老齢年金・障害年金・遺族年金》どんな制度?

「年金生活者支援給付金」は、低所得の年金受給者の生活を支えるための給付金制度です。財源の一部は、消費税率の引き上げ分が充てられています。

2カ月に一度、年金に上乗せして支給されるもので、受給中の年金に合わせて、以下の3種類が設けられています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

このうち、シニア世帯の暮らしとかかわりが深い「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件について見ていきましょう。