2. 【障害年金】支給の仕組みと更新期間
障害年金の支給には、初めて申請して受給の可否が決まる【新規裁定】と、すでに受給している人が継続の可否などを判定される【再認定】があります。
障害年金は、一度認定されたらずっと自動的に支給されるものではありません。
症状が改善していないか、または悪化していないかを定期的に確認するため、医師の診断書を提出して【再認定】される必要がある場合が多いのです。
年金機構が令和6年9月に発表した「障害年金業務統計(令和5年度決定分)」の更新期間別別件数についてみていきましょう。
初めて申請して受給の可否が決まる【新規裁定】の際、「〇年後に再度診断書を提出してください」と更新期間を設定されたり、症状が固定され今後改善が見込めないと判断される場合(永久固定)があります。
令和5年度【新規裁定】更新期間別支給件数と割合
- 障害基礎・厚生 合計:13万3215件
- 更新期間1年: 2833件 ー 2.1%
- 更新期間2年:3万7928件 ー 28.5%
- 更新期間3年:4万1794件 ー 31.4%
- 更新期間4年: 576件 ー 0.4%
- 更新期間5年:3万8897件 ー 29.2%
- 永久固定:1万1187件 ー 8.4%
2.1 【新規裁定】更新期間は「3年以内」が多い
新規裁定のうち、更新期間が「2年」「3年」とされた件数が全体の約60%を占めています。
障害の状況が時間の経過とともにどのように推移しているかを確認するため、一定期間ごとに状態を確認する必要があると判断されていることがわかります。
次に、【再認定】の更新期間についてみていきましょう。
令和5年度【再認定】更新期間別支給件数と割合
- 障害基礎・厚生 合計:23万5011件
- 更新期間1年: 1937件 ー 0.8%
- 更新期間2年: 2万1005件 ー 8.9%
- 更新期間3年: 5万6091件 ー 23.9%
- 更新期間4年: 2337件 ー 1.0%
- 更新期間5年:10万2066件 ー 43.4%
- 永久固定: 5万1575件 ー 21.9%
2.2 【再認定】更新期間「5年」と「永久固定」が全体のおよそ6割
障害年金の再認定において、5年更新(43.4%)と永久固定(21.9%)が全体の約65%を占めており、再認定された人の多くが長期的な支援が必要であることがうかがえます。