2.3 国民健康保険料・介護保険料の減免
住民税非課税世帯では、国民健康保険税や介護保険料の負担が軽減または免除される場合があります。
国民健康保険では、所得が一定基準以下の世帯を対象に段階的な減額措置が設けられています。
また、介護保険料についても、住民税非課税の世帯や生活が困難な方を対象に減免制度を設けている自治体も存在します。
3. 【住宅・家賃支援】シニア世代の住民税非課税世帯が対象の支援策2選
最後に、シニア世代の住民税非課税世帯が対象の住宅・家賃支援について確認していきます。
3.1 住宅改修費助成
高齢者向け住宅のバリアフリー化工事にかかる費用の一部を補助する制度があります。
多くの場合、要介護認定を受けている方が対象となりますが、自治体によっては「住民税非課税世帯」であることを助成条件に含めたり、非課税世帯に対して追加の支援を行っているところもあります。
たとえば、知多市では、市民税非課税世帯で制度を初めて利用する方が介護保険の住宅改修費支給制度を利用した際に、不足分を上乗せして助成する助成事業があります。
また、小牧市では、要介護認定で非該当となった場合でも、65歳以上の虚弱な高齢者で世帯全員が市民税非課税であれば、助成金が支給されるケースがあります。
3.2 高齢者家賃助成
高齢者の単身世帯などを対象に、民間賃貸住宅の家賃負担を軽減するための家賃補助制度を設けている自治体があります。
なお、住民税非課税世帯でなくても、一定の所得水準以下であれば対象となる場合もあり、低所得世帯向けに同様の支援を実施している自治体も存在します。
興味のある方は、お住まいの自治体の公式ホームページなどで詳細を確認してみてください。
4. 多くの制度は「申請が必須」!必ず申請を行おう
本記事では、住民税非課税のシニア世帯が利用できる7つの支援制度について紹介していきました。
今回は、シニア世代の「住民税非課税世帯」を対象とした支援策に絞って紹介しましたが、高齢者が利用できる制度はこれだけではありません。
非課税世帯に限らず、「シニア層を対象とした支援制度」も多く用意されているため、ご自身の世帯が対象となる制度がないか、今一度確認してみることをおすすめします。
なお、多くの制度は「申請しなければ受けられない」仕組みとなっているため、利用条件や申請方法などを事前に確認し、忘れずに手続きを行いましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年 国民生活基礎調査」
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」
- 厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」
- 厚生労働省「高額介護サービス費の負担限度額見直し」
- 厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」
- 板橋区「介護保険料の軽減制度」
- 知多市「住宅改修費助成事業」
- 小牧市「在宅高齢者等住宅改修費の助成」
- 目黒区「高齢者世帯等居住継続家賃助成」
- 向日市「家賃助成」
和田 直子