シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はファミリー向けイタリアンレストラン「サイゼリヤ」を運営するサイゼリヤ(7581)の、2018年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績はどうだったか
2018年12月3日に更新されたサイゼリヤの2018年11月の既存店売上高は、前年同月比96.9%でマイナス成長となりました。
内訳としては客数が96.6%、客単価が100.3%となり、客単価がほぼ横ばいの中で客数の減少が売上高の減少に直結した形となりました。
また全店合計の売上高も98.3%とマイナスになり、11月は既存店・全店合計ともにマイナス成長となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2019年8月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は当期に入り3カ月続けてのマイナス成長。前期から見ると8カ月マイナスが継続しています。
内訳を見ると、客単価は昨年度からプラス成長が継続している一方で、客数は12カ月続けてのマイナス。客数の苦戦が既存店売上高のマイナスの原因となっています。
また、概ね98%台を維持していた客数の減少率が11月は96.6%となり、減少幅の拡大が見られます。
過去1年の株価動向はどうだったか
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
株価は2018年に入り、上昇を見せることなく下落が継続しています。年初3,000円を超えていた株価も、10月には一時2,000円割れとなり、現在は2,000-2,300円のレンジ相場の中にある状況です。
同社の既存店は、対前年同月比でマイナス成長が継続中です。11月は遂に全店合計でも売上高がマイナスとなってしまいました。来客数の回復が株価上昇の鍵を握っているのではないでしょうか。
参考データ:サイゼリヤ月次報告(2019年8月期)
LIMO編集部