「2025年度」の年金額改定は、今年の6月支給分から適用されます。
もしかすると、「年金額が毎年見直されている」ことをご存じなかった方もいらっしゃるかもしれませんね。
現役世代の方が自身の老後を考える際には、単に「将来受け取れる年金の目安額」だけでなく、「毎年度の年金額改定」についても意識しておく必要があります。
なぜなら、賃金や物価の変動を背景に年金額は今年度のように増える時もあれば減る時もあるからです。過去、年金の改定額がどのように推移したのか、記事の後半にグラフでご紹介しておりますので参考にご確認ください。
本記事では、公的年金のしくみと2025年度の年金額、令和のシニアが実際に受給している年金額、年金の改定額の推移について確認していきます。
1. 公的年金の仕組みとは?「国民年金と厚生年金」どう違うのか
日本の公的年金制度を確認しましょう。
1.1 1階部分:国民年金
- 加入者:日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
- 保険料:全員一律
- 受給額:保険料を40年間欠かさず納めれば満額
1.2 2階部分:厚生年金
- 加入者:会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 保険料:収入に応じて(上限あり)変わる
- 受給額:加入期間や納めた保険料により個人差あり
日本の年金は国民年金と厚生年金の2階建てです。
国民年金は20歳以上60歳未満のすべての人が原則加入し、保険料は一律です。
一方で厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた保険料を支払うという違いがあります。