梅雨を迎える6月。気温や湿度の変化に体調を崩しやすいこの時期は、医療制度に目を向けるいい機会かもしれません。
とくに、75歳を迎える方にとっては「後期高齢者医療制度」への切り替えという大きな節目があります。これにより、医療費の自己負担割合や保険料の仕組みが大きく変わってきます。
最近よく耳にする「2割負担」という言葉も、実は2025年9月30日までの経過措置であることをご存知でしょうか。
本記事では、後期高齢者医療制度の基本から医療費の自己負担額・保険料などについてお伝えします。
1. そもそも「後期高齢者医療制度」とは?
公的な健康保険制度の一つである「後期高齢者医療制度」は、75歳になると、それまで加入していた国民健康保険や協会けんぽ、船員保険、共済組合などの保険を脱退し、原則として自動的に加入する仕組みです。
この制度は、各都道府県ごとに設置された後期高齢者医療広域連合が運営しており、広域連合にはすべての市町村が参加しています。
なお、申請の受付や保険料の徴収などの具体的な手続きは、市町村の窓口が担当しています。