2. 生活への影響は?消費は横ばい、実質所得は低下
つぎに、私たちの消費行動である家計最終消費支出についてみていきましょう。
実質は「買った量」、名目は「払った金額」というイメージです。
- 家計最終消費支出(実質)の前期比: 0.0%
- 家計最終消費支出(名目)の前期比:+ 1.6%
2025年1〜3月期の家計最終消費支出について、3つのポイントにそって解説していきます。
2.1 実質は0.0%=消費の伸びが止まった
物価の影響を除いた「中身の消費」は前期比0.0%で横ばいとなっています。
モノやサービスを買う量が増えていない=実感として生活の豊かさは停滞している状況です。
2.2 名目は+1.6%=出費は増えている
実際に支払った金額ベースでは+ 1.6%と大きく増加しています。
つまり、「同じものでも値上がりで出費が増えた」状態を表しています。
2.3 物価上昇が実質消費を押し下げている
実質が伸びないのに名目が増えるのは、物価高が家計を圧迫している証拠。
家計の購買力が弱まり、節約志向が強まっている可能性があります。
つまり、私たちの暮らしについて、生活の豊かさは感じにくく「生活は苦しいのに支出は増える」状態に直面しているのがわかります。