年金は、シニアの生活に欠かせない大切なお金。支給日に受け取る年金は、多くの方にとって2カ月分の生活費になるわけですから、よく考えて使いたいものです。
年金は偶数月に支払われ、次の支給日は6月13日です。2025年の4月分と5月分の年金が支払われますが、2025年度の年金は前年度より1.9%増加しています。
多くの方は手取りが増えたと感じるかもしれませんね。
そこで今回の記事では、60歳~89歳まで一歳刻みで、国民年金と厚生年金の平均受給額についてお伝えします。
現代のシニアが受け取っている年金額を確認して、老後の生活を考える一助にしていただけると幸いです。
1. 2025年度の年金額は前年度より上昇、実質は減少
2025年度に支給される年金は、前年度より1.9%引き上げられます。2025年度の年金額のモデルケースで確認してみましょう。
- 国民年金(老齢基礎年金)((満額):1人分):6万9308円(+1308円)
- 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):23万2784円(+4412円)
改定された年金は、6月から受け取ることができます。
6月13日に受け取る年金は「2025年4月分と2025年5月分」ですから、年金を受給中の方は金額を確認してみましょう。
また、6月上旬には年金の改定額通知書・振込通知書も届く予定になっています。こちらも確認をおすすめします。
年金額は物価上昇率や名目手取り賃金変動率を用いて改定されます。
増額改定は3年連続ですが、マクロ経済スライドによる調整がおこなわれ、改定率は物価や賃金が変動した率より低く抑えられています。
この措置は年金財政を健全に維持し、世代間の公平を図るためですが、年金の伸びが物価上昇率に追いつかないので、年金額は実質的に目減りしていると言えます。