4. 年金「月額30万円以上」を受給する人の現役時代の年収っていくらなの？
次に、厚生年金（国民年金を含む）の受給額が「月額30万円以上」となる高額受給者の現役時代の年収について見ていきましょう。
仮に、年間360万円（月30万円）の年金を受け取るとしたら、どれほどの現役時代の収入が必要なのでしょうか。
- 2003年4月以降に厚生年金に40年間加入
- 国民年金の未納期間はなく、満額（年間83万1696円）を受給可能
厚生年金は、基礎年金に加算される形で支給されます。満額の国民年金を年間83万1696円とした場合、残りの276万8304円（＝360万円－83万1696円）を厚生年金部分でカバーする必要があります。
この276万8304円の厚生年金を受け取るための「平均標準報酬月額（現役時の月収）」は、次の手順で計算します。
- 平均標準報酬額×5.481/1000×480カ月（40年間）＝276万8304円
- 平均標準報酬額＝約105万2234円（現役時の月収）
平均標準報酬月額（現役時の月収）は約105万2234円となり、年収に換算すると約1262万円となります。
つまり、「40年間の平均年収が1200万円超」という高水準を維持し続けた人だけが、年金月額30万円以上を受給できるということになります。現実的には、極めて限られた層にしか該当しない条件だと言えるでしょう。
