5. 年金を増やすアイデア5選

最後に、年金を増やすための5つの方法を見ていきましょう。

月に20万円以上を目指すのは難しいかもしれませんが、少しでも年金受給額を増やしたいと考える方は、ぜひ実践を検討してみてください。

5.1 年金を増やすアイデア1:国民年金に任意で加入する

国民年金への加入期間は、20歳から60歳未満の40年間です。

ただし、加入していない期間があると老齢基礎年金が減少してしまいます。

そのため、追納ができない場合や40年に満たない場合は、国民年金に任意で加入することも選択肢の一つです。

5.2 年金を増やすアイデア2:付加年金に入る

付加年金に加入することでも、年金額を増やすことが可能です。

付加年金は、国民年金のみ加入している人を対象に、年金を上乗せする仕組みで、月額400円を上乗せして支払うことで、「200円×付加保険料納付月数」分、老齢基礎年金額が増加します。

例えば、60歳から65歳の間に付加年金に加入すると、老齢年金は年間1万2000円増えることになります。

5.3 年金を増やすアイデア3:60歳以降も働く

60歳以降も働いて厚生年金保険料を納付することで、年金受給額が増加します。

原則として70歳までは厚生年金保険料を納めることができるため、体調が良好であれば、働き続けることを検討するのも一つの選択肢となります。

5.4 年金を増やすアイデア4:年金を繰り下げ受給する

年金受給額を増やしたい場合、年金の繰り下げ受給を検討するのも有効な方法です。

原則65歳から受け取れる年金を、66歳以降に遅らせることができ、最大で75歳まで繰り下げると、年金額は84%増加します。

ただし、その間の生活費が必要だったり、繰り下げることで得られる額が自分にとって本当に有益かどうかは個人によって異なるため、慎重に検討することが重要です。

5.5 年金を増やすアイデア5:国民年金基金に加入する

国民年金のみ加入している場合、国民年金基金への加入も有効な手段です。

国民年金基金は、毎月一定額の掛金を支払う私的年金制度で、将来の年金額を増やすことができます。

ただし、付加年金とは併用できないため、加入を検討している場合はこの点に注意が必要です。

6. まとめにかえて

今回は、冒頭で年金制度について確認していきました。

その後、国民年金と厚生年金の平均受給月額について、1万円刻みで男女別と全体に分けてご紹介しました。

また、厚生年金を月に20万円以上受け取っている人は非常に少なく、老後生活に向けて年金以外の部分で自助努力が必要であると考えられます。

年金受給額そのものを増やす方法もご紹介しましたが、それに加えて普段の生活の中で年金以外の資産づくりに少し目を向けてみてはいかがでしょうか。

参考資料

荻野 樹