物価上昇が家計を圧迫するなか、公的年金だけでは生活が苦しいと感じる方も多いでしょう。
年金受給中の人が一定の所得要件を満たすと、年金に上乗せして「年金生活者支援給付金」を受け取ることができます。
2019年10月に始まった比較的新しい制度のため、初めて聞いた人もいるかもしれませんね。
年金生活者支援給付金の2025年度(令和7年度)の給付額は、物価上昇率を踏まえ、前年度か+ら2.7%の増額改定となっています。
この記事では、具体的な給付額から支給要件、請求手続きまでを分かりやすく解説。
さらに記事の最後では、私たちの将来に深く関わる2025年の年金制度改正のポイントにも触れます。
1. 年金生活者支援金の給付額《いくらもらえる?》
「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない場合に受け取れる給付金です。
老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に設けられており、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。
年金生活者支援給付金は公的年金と同じく、年度ごとに給付額の見直しが行われます。
2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付額は、前年度より2.7%増額されています。
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金については、上記を基準額として、保険料納付済期間などをもとに実際の給付金額が計算されます。