来月は6月となり、ボーナスをもらう予定の人もいるでしょう。

まとまったお金が入るタイミングで考えたいのが、自身の資産形成です。

ボーナスは夏と冬の年に2回という人もいますが、このタイミングこそ自身のライフプランや老後まで考え、お金での備え方を考えるのによい時期です。

特におひとりさまは自身で備える必要があるので、今のうちから情報収集を重ねて、ボーナスの使い方や貯蓄の場合はどのような制度や金融商品にするか考えるとよいでしょう。

今回はおひとりさまの老後のお金事情を見ていきますので、ご自身の場合についても考えてみてください。

1. ひとりの老後の月の生活費はいくら?

総務省統計局が公表している「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の消費支出は以下のとおりでした。

  • 14万9286円

非消費支出は、1万2647円です。

消費支出と非消費支出を合計した16万円1933円が毎月の支出といえます。

ちなみに、消費支出の内訳は以下のとおりです。

1.1 65歳以上の単身無職世帯の消費の内訳

  • 食料:4万2098円程度
  • 住居:1万2689円程度
  • 光熱・水道:1万4480円程度
  • 家具・家具用品:6568円程度
  • 被服及び履物:3433円程度
  • 保健医療:8658円程度
  • 交通・通信:1万4928円程度
  • 教育・教育娯楽:1万5525円程度
  • その他:3万907円程度

一方、実収入は13万4116円だったため、毎月生活費が3万円ほど足りなくなる計算です。

65歳から85歳まで老後と想定すると、「3万円×12ヶ月×20年間=720万円」の赤字が生じます。

では、65歳以上の人で経済的に不安を感じている人はどれくらいいるのでしょうか。

65歳以上の経済的な暮らし向き2/6

65歳以上の経済的な暮らし向き

出所:令和6年版 高齢社会白書「第2節 高齢期の暮らしの動向」

令和6年版高齢社会白書の「第2節 高齢期の暮らしの動向」によると、65歳以上の全体の68.5%は経済的な心配がないと回答しています。

一方で3割以上の人が家計にゆとりがないと回答していることも知っておきましょう。

2. 【ひとりの老後】厚生年金か国民年金かで変わる「平均年金月額」

老後の生活費を考える上で、早くから確認しておきたいのが老後の収入の柱である公的年金です。

公的年金は2階建てですが、1階部分の国民年金のみか、2階部分の厚生年金にも加入しているか、また厚生年金なら収入により納めた保険料で老後の年金受給額は大きく変わります。

厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」で平均額をみてみましょう。

2.1 厚生年金の平均年金月額

  • 全体:14万6429円
  • 男性:16万6606円
  • 女性:10万7200円

※国民年金の金額を含む。

2.2 国民年金の平均年金月額

  • 全体:5万7584円
  • 男性:5万9965円
  • 女性:5万5777円

実際には個人差があり、たとえば厚生年金であれば加入状況により月額1万円から、30万円以上という方もいます。

また、年金についてもう一つ確認しておきたいのが、毎年度改定があることです。

2025年4月から年金受給額は、前年度比で1.9%増加しました。

厚生労働省の「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」という資料によれば、国民年金は1308円、厚生年金が4412円増えています。

ただし、物価高などにより1.9%増加したものの実質目減りという現実もあり、老後対策の必要性はあります。

3. おひとりさまの貯蓄額は平均でいくら?

老後を支える貯蓄額についても平均を確認しましょう。

3.1 おひとりさまの貯蓄額

 

 

J-FREC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2024年)」によれば、60歳代おひとりさまの貯蓄額の平均は1679万円、中央値は350万円。

70歳代は平均1634万円、中央値で475万円でした。

中央値は300~400万円となっており、先ほどの生活費の赤字を考えると、早くから計画的に貯める必要を感じるでしょう。

4. おひとりさまが老後の収入を増やす方法とは

年金額が実質目減りしたことを考えると、少しでも老後の収入は増やしておきたいところです。

老後の収入アップの方法として主に以下を検討するといいでしょう。

  • 国民年金保険料を納める(受給資格を満たしていない場合や40年の納付済期間がない場合は任意加入を検討する)
  • 厚生年金に加入する働き方を検討する
  • 厚生年金であれば収入を増やすことを考える(上限あり)
  • iDeCoや個人年金保険などの私的年金

また、自営業やフリーランスの人は以下の制度の活用も検討するとよいでしょう。

  • 付加年金:毎月400円追加で納めれば将来「200円×付加保険料納付月数」分の付加年金を受給(国民年金基金と併用不可)
  • 国民年金基金:国民年金第一号被保険者が任意で入れる年金制度(付加年金と併用不可)

いずれも老後の収入を増やす方法ですが、メリット・デメリットやリスクがあるものもあり、何が合うかは個人差があるのでしっかりと情報収集して検討しましょう。

参考資料