3. 平均年金月額も確認

40歳代・50歳代世帯の多くが十分な貯蓄額がないことを確認して、老後に不安を覚えている人もいるでしょう。

ただし、老後は貯蓄以外に年金をもらえます。そのため、年金だけで暮らすことができれば、貯蓄の必要性は薄いかもしれません。

では、年金はどのくらい受け取ることができるのでしょうか。厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、現役時代に会社員や公務員としての勤務経験がある厚生年金受給者の年金受給額の分布は以下のとおりです。

3.1 厚生年金受給者の年金受給額(額面)

年金受給額 割合

  • 月額1万円未満 0.28%
  • 月額1万円以上2万円未満 0.09%
  • 月額2万円以上3万円未満 0.31%
  • 月額3万円以上4万円未満 0.58%
  • 月額4万円以上5万円未満 0.61%
  • 月額5万円以上6万円未満 0.85%
  • 月額6万円以上7万円未満 2.34%
  • 月額7万円以上8万円未満 3.97%
  • 月額8万円以上9万円未満 5.44%
  • 月額9万円以上10万円未満 6.73%
  • 月額10万円以上11万円未満 7.01%
  • 月額11万円以上12万円未満 6.57%
  • 月額12万円以上13万円未満 5.97%
  • 月額13万円以上14万円未満 5.75%
  • 月額14万円以上15万円未満 5.89%
  • 月額15万円以上16万円未満 6.14%
  • 月額16万円以上17万円未満 6.39%
  • 月額17万円以上18万円未満 6.56%
  • 月額18万円以上19万円未満 6.37%
  • 月額19万円以上20万円未満 5.84%
  • 月額20万円以上21万円未満 4.99%
  • 月額21万円以上22万円未満 3.90%
  • 月額22万円以上23万円未満 2.72%
  • 月額23万円以上24万円未満 1.78%
  • 月額24万円以上25万円未満 1.18%
  • 月額25万円以上26万円未満 0.75%
  • 月額26万円以上27万円未満 0.45%
  • 月額27万円以上28万円未満 0.25%
  • 月額28万円以上29万円未満 0.13%
  • 月額29万円以上30万円未満 0.06%
  • 月額30万円以上 0.09%

平均年金月額 14万6429円

*厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている

人による差は大きいですが、平均年金月額は14万6429円となっています。共働き夫婦で、ともに平均年金月額を受け取れる場合、年金収入は合計で月29万2858円です。

これだけの老後収入があれば、年金だけで暮らせる人もいるでしょう。

ただし、会社員や公務員経験がない人は厚生年金を受け取れません。受け取れる年金は国民年金のみのため、自営業夫婦や片働き夫婦は年金だけで暮らすことは一般的に難しいです。

年金以外に貯蓄や資産形成での備えが重要です。

4. 資産を確認しよう

本記事では、40歳代・50歳代の貯蓄額を確認しました。

ですが、皆さんのなかには自分がいくら貯蓄があるのかわからない人もいるかもしれません。現状を把握しないと、いくら資産を増やすなどの目標を設定することは難しいです。

まずは通帳や保険などを確認して、どのくらい資産を持っているか洗い出してみてはいかがでしょうか。

参考資料

苛原 寛