2025年度の公的年金は前年度より1.9%の引き上げとなったものの、物価上昇を踏まえると実質の目減りとなっている状況です。

急激な物価上昇や社会保障への不安が広がる中、老後資金の準備はますます重要な取り組みとなっています。

とはいえ、「何から始めればよいのか分からない」という人も少なくありません。

本記事では、60歳代の貯蓄状況を見ながら今から取り組める老後対策について紹介します。

1. 60歳代の約2割が貯蓄ゼロ

多くの人がセカンドライフへ突入する60歳代。

一般的に夫婦2人の老後資金は2000万円が目安といわれていますが、実際60歳代ではどれくらいの金額を貯蓄しているのでしょうか。

金融経済教育推進機構の調査によると、60歳代の2人以上世帯における金融資産保有額は下記の通りです。

貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。