2. 2025年度の年金額は前年度より上昇、実質は減少
2025年度に支給される年金は、前年度より1.9%引き上げられるので、前年度と比較すると年金額は上昇することになります。
国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分):6万9308円 ※前年度より1308円プラス
厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):23万2784円 ※前年度より4412円プラス
年金額が1.9%引き上げられるのは2025年4月分からですが、年金支給日に受け取る年金は前月と前々月分です。
したがって、増額された年金(2025年度分)は6月から受け取れ、6月に支給される年金は2025年4月分と5月分の合計額です。
年金額は物価上昇率や名目手取り賃金変動率を用いて改定されますが、マクロ経済スライドによる調整がおこなわれているため、物価や賃金が変動した率より改定率が低く抑えられています。
この措置は年金財政を健全に維持し、世代間の公平を図るためですが、年金の伸びが物価上昇に追いつかないので、年金額は実質的に目減りしていると言えます。
3. 次の年金支給日は6月13日!2025年4月分と5月分が受け取れる
年金の支給日は偶数月(2、4、6、8、10、12月)の15日で、2カ月に一度支給されます。※15日が土日祝日の場合は、直前の平日に支給。
6月は15日が日曜日なので、次回の年金支給日は6月13日です。支給される年金額は2ヶ月分の合計で、前月と前々月分が受け取れます。つまり、前章でもお伝えしたとおり、6月に受け取るのは「2025年4月分と2025年5月分」になります。
4. 現代のシニア、いくら年金をもらってる?
シニア世代は、実際にいくら年金を受け取っているのでしょうか。厚生労働省が発表した最新データから、国民年金と厚生年金の平均受給額を見ていきましょう。
令和6年12月に公表された「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、まずは国民年金の平均年金額を確認します。
4.1 国民年金の平均月額
- 〈全体〉平均月額:5万7584円
- 〈男性〉平均月額:5万9965円
- 〈女性〉平均月額:5万5777円
次に厚生年金の平均受給額を見ていきましょう。
4.2 厚生年金(第1号)の平均月額
- 〈全体〉平均月額:14万6429円
- 〈男性〉平均月額:16万6606円
- 〈女性〉平均月額:10万7200円
※第1号厚生年金被保険者とは、厚生年金保険の被保険者のうち、民間の事業所に使用される方。
※国民年金部分を含む
次に具体的に年齢別で見ていきましょう。