4. 現役世代が富裕層を目指すための「3つ」のポイント
普通の家庭が突然「1億円の資産を築こう」と考えるのは、現実的でないと感じる人が多いかもしれません。
もちろん、貯蓄の目標額は人それぞれ異なりますが、計画的なマネープランを立て、日々の取り組みを見直して最適化することで、資産を守りつつ着実に増やしていくことは十分に可能です。
資産形成の第一歩は、小さなステップから始めることが大切です。
そこで、成功に向けて押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
4.1 ポイント1:長期的な視点で資産運用を行う
資産形成は一夜にして成し遂げられるものではなく、計画的に時間をかけて積み上げていくものです。
特に目標額が高くなるほど、時間を有効活用し「複利」の効果を最大限に引き出すことが、成功を収めるためのカギとなります。
また、市場の上下動に影響されることなく、長期的な視野で投資を続ける姿勢が重要であり、その「粘り強さ」が最終的に大きな成果へと繋がるでしょう。
投資を始めたばかりの方には、少額から投資を始められるNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、税制の優遇措置を活用することをおすすめします。
自分に合った運用方法を見つけ、無理なく資産形成を進めていきましょう。
4.2 ポイント2:複数の多様な収入源を築く
給与だけに頼るのではなく、他の収入源を確保できる環境が整っているのであれば、副業や兼業を積極的に検討するのが賢明です。
副業を通じて収入を増やすだけでなく、新しいスキルを習得することができれば、短期的な収入アップにとどまらず、長期的なキャリア形成にも良い影響を与える可能性があるでしょう。
また、株式の配当や不動産収入など、「不労所得」の仕組みを構築できれば、万が一病気や事故で働けなくなった場合や収入が大幅に減少した際にも、安定した支えとなります。
4.3 ポイント3:家計管理は丁寧に行う
日々の家計管理をしっかり行うことは、将来的な資産形成を支える基盤を作るために欠かせないステップです。
「支出を抑え、貯蓄を増やす」ために意識すべきポイントについて、具体的に考えてみましょう。
- 本当に必要なものだけにお金を使い、不要な支出はわずかな額でも見直して削減する
- 収入が増えても、生活レベルを安易に上げない
このような心構えを持ちながら、収支を「見える化」することが大切です。
資産形成を進めるためには、長期的な視点で取り組み、複数の収入源を確保し、計画的に家計管理を行うことが重要です。
さらに、長期投資と分散投資を意識し、リスク許容度をしっかり理解したうえで、市場の動向にも敏感でいることが求められます。
こうした意識を積み重ねていくことで、着実に資産を築いていけるでしょう。
5. まとめにかえて
今回は、日本の富裕層について確認していきました。資産が1億円以上5億円未満の富裕層と5億円以上の超富裕層は、全体の3%を占めていることが分かりました。
富裕層になった経緯は人によってさまざまでしょう。
代々資産家の家に生まれた、相続で大きなお金を得た、など外的な要因によって富裕層になった方もいれば、節約や資産形成など自らの努力や小さな積み重ねによって富裕層になった方もいるでしょう。
富裕層と聞くと自分には縁のないと感じる方もいるかもしれませんが、今自分にできることをコツコツと継続することで、自分が思っていたよりも大きな資産を築ける可能性があります。
今回ご紹介した3つのヒントを参考に、少し動き出してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
- 株式会社博報堂「新富裕層“インカムリッチ”生活者調査」レポート」(PRTIMES)
荻野 樹