4. 申請をしないと受け取れない!高年齢雇用継続給付金の「申請方法」
では最後に、高年齢雇用継続給付金の申請方法について確認しておきましょう。
高年齢雇用継続給付金の申請は、現在勤務している事業所を担当するハローワークで行うことが必要です。
初回の申請時に必要な書類は以下のとおりです。
- 雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
- 高年齢雇用継続給付受給資格確認票および(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
- ※マイナンバー(個人番号)を記入する必要があります。
- 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿またはタイムカードなど、被保険者の雇用状況および賃金額を確認できる書類(上記1および2で記載された賃金額を証明するもの)
- 被保険者の年齢確認ができる公的証明書(例:運転免許証のコピー)
また、2回目以降の申請には、以下の書類が必要ですので覚えておきましょう。
- 高年齢雇用継続給付支給申請書(前回申請後、ハローワークから交付されます)
- 賃金台帳、出勤簿またはタイムカード(申請書に記載された支給対象月の賃金額や支払い状況を確認できる書類)
なお、基本的に高年齢雇用継続給付の申請は事業主を通じて行う必要がありますが、被保険者本人が希望する場合は直接申請手続きが可能です。
5. 対象となる方は必ず申請を行おう
本記事では、「高年齢雇用継続給付」の制度の概要と、2025年4月からの給付率変更について詳しく解説していきました。
2025年4月から給付率が低下したため、今後60歳を迎える労働者にとって影響が大きくなると考えられます。
それでも、収入が減少したシニアにとっては、この給付金が生活を支える重要な支援となるため、該当する場合は必ず申請し、給付を受け取るようにしましょう。
参考資料
- 厚生労働省「Q&A~高年齢雇用継続給付~」
- 厚生労働省「令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します」
- 厚生労働省「高年齢雇用継続給付の見直し」
- 日本年金機構「年金と雇用保険の高年齢雇用継続給付との調整」
- ハローワーク「雇用継続給付」l
和田 直子