4月15日は年金支給日です。年金は偶数月に前2ヶ月分が支払われるため、今回振り込まれる年金は2025年2月・3月分となります。

公的年金カレンダー1/4

公的年金カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」

また、6月支給分からは年金が増額となることにも注目です。6月頃に届く「年金振込通知書」を確認することで、自分がいくら年金をもらえるのか確認できます。

そこで本記事では、6月から年金がどのくらい増えるのかを解説します。「年金振込通知書」の見方についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 6月支給分からの「厚生年金と国民年金」は増額!

まずは、6月支給分の年金が一般的にどのくらい増えるのかを確認します。

厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年6月支給分からの年金額の例は以下の通りです。

1.1 2025年度のモデル年金額(額面)

国民年金の満額受給額:月額6万9308円(前年度比+1308円)
モデル夫婦*1の年金受給額:月額23万2784円(前年度比+4412円)
*1…平均年収約546万円で40年間勤務した夫(妻)と会社員経験のない専業主婦(夫)の世帯

国民年金の満額支給額は月6万9308円で、前年度比で月1308円の増額となります。

また、平均年収約546万円で40年間勤務した夫(妻)と会社員経験のない専業主婦(夫)の世帯
が受け取る年金は月23万2784円で、前年度比で月4412円の増額です。

ただし、年金は物価上昇や賃金上昇に合わせて増額となるため、実質的な支給水準が上がっているわけではありません。

むしろ、2024年度の物価上昇・賃金上昇と比較して、年金の増額割合は抑えられています。そのため、年金額は増えていますが、実際の生活が楽になるわけではないことに注意が必要です。

2. 平均年収別に見た年金受給額

先ほどは年金額の例を確認しましたが、実際の給付額は人によって異なります。

特に会社員や公務員経験のある厚生年金受給者は、現役時代の平均年収と勤務期間によって大きく年金受給額に差が出ることを覚えておきましょう。

以下の条件で平均年収別に年金受給額(国民年金+厚生年金)をシミュレーションします。

  • 1973年生まれ
  • 23歳から65歳到達まで会社員として勤務
  • 65歳から年金受取を開始

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

平均年収ごとの目安年金受給額3/4

平均年収ごとの目安年金受給額

出所:厚生労働省「公的年金シミュレーター」を基に筆者作成

2.1 平均年収ごとの目安年金受給額(額面)

 平均年収:年金受給額の目安(額面)

  • 200万円:月10万7000円
  • 300万円:月12万7000円
  • 400万円:月14万2000円
  • 500万円:月16万2000円
  • 600万円:月18万1000円
  • 700万円:月19万7000円
  • 800万円:月21万3000円
  • 900万円:月23万4000円

※基礎年金を含む

平均年収900万円の人は月23万4000円もの年金を受け取れるのに対して、平均年収200万円の人がもらえる年金はわずか月10万7000円となっています。

3. 改定額は「年金振込通知書」で確認を

2025年6月からの年金受給額は、原則6月に届く「年金振込通知書」を見ることで確認できます。

年金振込通知書(見本)4/4

年金振込通知書(見本)

出所:日本年金機構「年金振込通知書」

「年金支払額」の欄に、年金の総額が記載されています。ただし、この金額は税金と社会保険料が差し引かれる前の金額です。

そのため、実際に振り込まれる金額は「控除後振込額」を確認してください。また、記載の数値は一度で振り込まれる2ヶ月分の年金額となります。

4. 物価上昇には資産形成で備えよう

本記事で紹介したとおり、6月支給分から年金は増額となるものの、物価や賃金の上昇率と比較して年金の増額幅は少ないです。

そのため、今回の改定で実際の生活が楽になることはありません。物価上昇に備えるには、自分で資産形成をして資産を増やすことも重要です。

若い人は株式などである程度リスクをとって資産を増やすことを検討しましょう。老後が近い人やすでに老後を迎えている人は、債券などでの安定的な運用を検討してみてください。

参考資料

苛原 寛