2. 老齢年金の受給状況
老齢年金の受給状況は人によって大きく異なります。
厚生労働省の「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢厚生年金受給権者の受給額の分布は次の通りです。
2.1 受給額ごとの分布
- 5万円未満:男性0.6%、女性4.3%、男女計1.9%
- 5万円以上10万円未満:男性8.9%、女性40.1%、男女計19.4%
- 10万円以上15万円未満:男性23.7%、女性46.2%、男女計31.3%
- 15万円以上20万円未満:男性42.8%、女性9.1%、男女計31.4%
- 20万円以上25万円未満:男性21.4%、女性1.2%、男女計14.6%
- 25万円以上:男性2.5%、女性0.1%、男女計1.7%
2.2 受給額の平均
- 男性:16万6606円
- 女性:10万7200円
- 男女計:14万6429円
ひとり世帯の老後の平均的支出額は約16万円ですが、年金額が10万円未満の人は受給権者の20%以上もいます。
また、半数以上の人の受給額は15万円未満で、ひとり世帯の人が年金だけで生活するのは厳しい状況です。
特に、女性の約44%は受給額が10万円未満、約9割が15万円未満です。また、国民年金にしか加入していない人の年金額は最大でも7万円弱であり、年金だけで生活するのは難しいでしょう。
ここまで、ひとり世帯の老後の家計収支や老齢年金の受給状況について解説しました。次章では、ひとりの老後を乗り切るための対策について解説します。