厚生労働省の「生活保護の被保護者調査(令和5年12月分概数)」によると、生活保護世帯の51.1%が高齢者の単身世帯(高齢者の2人以上世帯は4.0%)です。

十分な老後対策をしないと、ひとりの老後は経済的に厳しくなる可能性があります。

本記事では、ひとりの老後を乗り切るための対策について解説します。

老後の貴重な収入である年金を増やす方法も紹介しますので、老後対策を考えるときの参考にしてください。

1. ひとり世帯の老後の家計収支

最初に、ひとり世帯の平均的な老後の家計収支について見ていきましょう。総務局の家計調査報告(2024年)によると、65歳以上ひとり世帯の平均的な家計収支は次の通りです。

  • 支出:16万1933円
  • 収入:13万4116円

あくまで平均値ですが、毎月2万7817円の赤字です。

貯蓄を取り崩すなどして老後生活を賄わなければならないため、老後に備えた資金づくりを検討しましょう。

90歳まで生きると仮定すると、赤字を補うために必要な老後資金は次の通りです。

  • 必要な老後資金=2万7817円×300月(25年)=約835万円