【年金の盲点？！】老齢年金「厚生年金・国民年金」からも《税金》や《社会保険料》が引かれる！！令和のシニアの平均年金月額も一覧表で確認

2. 令和のシニアが受け取っている「厚生年金」の平均月額は？

老後資金の中心を担う厚生年金。その実際の支給額がどれくらいなのか、ご存知でしょうか？

ここでは、厚生労働省年金局が公表した「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」に基づき、平均受給額の水準を詳しく見ていきます。

なお、厚生年金には、いわゆる“基礎年金”である国民年金部分も含まれている点をあらかじめ押さえておきましょう。

厚生年金の平均額（全年齢）

※国民年金部分を含む

統計によると、厚生年金の平均受給額は約14万6429円。
内訳を見てみると、男性が約16万6606円、女性は約10万7200円と、性別による差が大きく表れています。

厚生年金の受給額は、現役時代の働き方や収入水準に直結します。そのため、キャリアが長くフルタイムで働いていた人ほど受給額が多くなる傾向があります。

しかし、男女間で約6万円もの開きがある背景には、複数の構造的な要因があります。

たとえば、女性は非正規雇用や短時間労働の割合が高いほか、出産・育児・介護などで就業が中断されるケースも多く、結果として年金保険料の納付期間や金額が男性より短くなりがちです。

金額帯別で見ると、月額「10万円以上〜11万円未満」の受給者が最も多く、およそ112万人が該当します。さらに20万円以上を受給している人も少なくなく、一定の収入を年金だけで確保できている層が存在することがわかります。

保険料が一律である国民年金では、ここまで顕著な男女差は見られません。次章では、その国民年金の受給状況についても見ていきます。