5. 年金が足りない!増やす方法はある?

国民年金と厚生年金の平均受給額を見て、少ないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

とくに、国民年金のみに加入されていた方は受給額が5~6万円程度ですから、年金だけで家計を維持するのは難しいと言えます。

また、会社員で収入が少ない方は、厚生年金の平均月額よりも実際の受給額が少なくなる可能性がありますし、シングルの方は、現役時代の給料とのギャップを感じるかもしれません。お金の使い方を考える必要も出てくるでしょう。

では、年金を増やすにはどのような方法があるのでしょうか。年金を受け取っている方が年金を増やすことは難しいのですが、年金を受け取っていない現役世代の方は下記の方法を検討してみましょう。

  • 年金の繰下げ受給
  • 年金の任意加入
  • 付加年金
  • 国民年金基金
  • iDeCoやNISA
  • 可能な限り働く など

厚生年金に加入している方は、長く働いて収入を得るのが簡単な方法です。原則として70歳まで厚生年金に加入できるほか、仕事をしている間は収入が得られるので、年金を繰り下げて受給することも選択肢に入ります。

また、付加年金は国民年金の被保険者が利用できるお得な制度です。月々400円の負担で「200円×付加保険料納付月数」が年金に上乗せされ、2年で元が取れる仕組みです。

iDeCoやNISAは、いずれも将来の資産形成を目的とした制度です。とくにiDeCoは税制面で優遇されており、毎月の掛金の全額が所得控除の対象になります。運用したお金は、一時金として受け取ると退職所得控除の対象(※)となるので、フリーランスの方など退職金が無い方にもおすすめです。※年金としても受け取れ、この場合は公的年金等控除の対象。一括と年金を併用して受け取ることもできる。

6. 自分の年金額は「ねんきん定期便」などで確認を!

今回は現在のシニアが受け取っている平均年金額を1歳刻みで詳しく見てきました。年金の平均額がわかれば、老後の家計について想像しやすくなります。参考にしてみてください。

自分がいくら受け取れるのか、年金額を詳しく調べるには、ねんきんネットやねんきん定期便がいちばんです。今までの納付状況などがわかるだけでなく、将来受け取れる年金の見込み額も記されています。

もし、自分の年金額が少ないと感じたら、老後の心配をできるだけ解消するためにも早めに準備をしておきましょう。老後の家計については、シミュレーションをおこなっておくことをおすすめします。

シミュレーションをおこなえば、より具体的な対策が可能になります。老後を迎えるまでの時間を有効に使って、できる範囲内で備えておくと安心ですね。

参考資料