2025年4月15日は年金支給日でした。少子高齢化により年金への不安の声が高まる中、現代のシニア世代はこの日に年金をどのくらい受給したのでしょうか。
厚生労働省の資料によると2023年度末現在の老齢年金の平均月額は、国民年金が5万7584円、厚生年金(国民年金を含む)が14万6429円でした。
ただし、年金受給額は国民年金であれば保険料納付済月数、厚生年金であれば加入期間と年収により個人差が生じます。特に厚生年金の個人差は大きく、中には平均月額を大きく上回る月額20万円以上を受給する人も。
本記事では、現代のシニア世代の年金受給額を詳しく見るとともに、厚生年金(基礎年金含む)「月額20万円以上を受給する人の割合を確認していきます。厚生年金受給権者の何パーセントくらいを占めるのでしょうか。
1. 日本の公的年金制度「厚生年金と国民年金」とは?
まずは、日本の公的年金である「厚生年金」と「国民年金」について基本的な概要を簡単におさらいしておきましょう。
日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2階建て構造になっています。
なお、ここで「2階建て」と表現されているのは、厚生年金が国民年金に上乗せされる形で成り立っているためです。
1.1 国民年金(1階部分)※基礎年金
国民年金は、基本的に日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する仕組みになっています。
保険料は一律で設定されており、毎年度見直しが行われます。
支払った期間に応じて、将来受け取る年金額が決まり、納付期間が長いほど受給額も増える仕組みです。
1.2 厚生年金(2階部分)
厚生年金は、公務員や会社員などが加入する制度で、国民年金に上乗せする形で適用されます。
保険料は収入に応じて決まり、一定の上限が設けられており、将来受け取る年金額は、加入期間や納付額に応じて変動します。
上記からも分かるように、現役時代の働き方によって、国民年金のみの加入となるか、厚生年金にも加入するかが決まり、それによって老後の受給額にも大きな違いが生まれます。