2.3 ③夫:500万円、妻:500万円の場合
夫婦共働きで、年収がともに500万円の場合です。
年収500万円は月収にすると約41万6000円で、標準報酬月額は41万円に該当します。計算式Bに当てはめると、厚生年金受給額は107万8660円です。
計算)41万円×5.481/1000×480ヵ月=107万8660円
国民年金の満額をプラスすると、191万356円(107万8660円+83万1696円)となり、二人分なので382万712円となります。
なお、これらはあくまでもシミュレーションであり、実際にはさらに細かく計算が必要になることにご注意ください。
3. まとめにかえて
世帯年収1000万円といっても、夫婦の年収割合はさまざまで、老後の厚生年金受給額にも影響があります。今回のシミュレーションでは、夫のみが働いている世帯よりも、夫婦共働きで1000万円の方が高額になることがわかりました。
年金は老後の生活費の柱となるものなので、できるだけ高額受給をしたいものです。貯蓄や投資信託などで老後資金を準備するほかにも、働き方を考えることもひとつの方法といえるでしょう。
参考資料
- 総務省「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要」
- 日本年金機構「は行 報酬比例部分」
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 日本年金機構「か行 経過的加算」
- 全国健康保険協会「令和7年度保険料額表(令和7年3月分から)」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
木内 菜穂子