「年金制度を経済的な損得で見ることは適切でない」と、厚生労働省がHPに記載した内容が議論を呼んでいます。

少子高齢化が進むなか、現役世代からは「払い損だ」という声が聞こえることも少なくありません。

「経済的な損得で見ることは適切でない」とするなら、私たちはどのように年金制度のあり方を考えればよいのでしょうか。

この記事では、公的年金制度が果たす役割や現役世代が抱える不満について解説していきます。

1. 公的年金制度の基本的な役割

日本では「国民皆年金」の制度が採用されており、20歳になると年金保険料を納める義務が生じます。

全員が加入する国民年金に加えて、会社員や公務員は厚生年金にも加入する2階建ての仕組みであることが特徴です。

厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

年金と聞くと一般的に老後の暮らしで受け取るものをイメージしがちですが、障害を負ったときや家計の支え手が亡くなったときに受け取れる年金もあります。

つまり年金制度は老後の収入源を確保するための役割だけでなく、予期せぬリスクが生じた際の保障機能としての側面を持っているものでもあるのです。