2. 標準報酬月額が決まる仕組み
報酬月額にあてはめる給料は、基本給のほか、残業手当や通勤手当などの諸手当を含めた税引き前の「総支給額」です。そのため、残業をたくさんすると、総支給額が上がるため、標準報酬月額も上がる可能性があります。標準報酬月額が上がれば、それに保険料率をかけた保険料も上がるため、結果、手取りが減るというわけです。
標準報酬月額は、毎月の給料をその都度当てはめて決めるわけではありません。標準報酬月額が決定するタイミングは3つあります。
1つ目は入社した時です。これを「資格取得時の決定」といいます。
2つ目は年1回の「定時決定」です。これが基本となります。
3つ目が「随時改定」です。これは、昇給など大幅な変更があった場合に定時決定を待たずに見直しをするものです。
基本は年1回の「定時改定」になるので、次項で「定時改定」について詳しくみていきましょう。
2.1 「定時決定」は4月~6月の給料で1年間の保険料が決まる
定時改定では毎年7月に見直しが行われます。その年の4月から6月の3か月間の給与の月平均額を求めて、標準報酬月額を決定します。ここで決定した標準報酬月額は、その年の9月から翌年8月までの1年間、保険料の計算に使われます。つまり、4月から6月の給与の額によって、その年9月から1年間の保険料が決まるということです。
そのため、4月から6月の3か月間にたくさん残業をして、それ以外の月は残業をしなかった場合、残業代のつかない通常の給料に対し、残業代で増えた給料を基準にした高い保険料が徴収されるので、手取りが減ることになります。
なお、残業した月の翌月に給料が支払われるケースでは、3月から5月に多く残業をすると標準報酬月額が上がります。