6. 住民税は「年金から天引きされるお金」のひとつ

住民税は、その地域の公共サービスやインフラ整備の財源となっているとお伝えしました。この住民税、実は給与からだけでなく、多くの場合は老齢年金からも天引きされます。

ここでは、最低限知っておきたい「年金からの天引きに関すること」を説明します。

6.1 Q 多くの場合、住民税を年金から天引きで納めるのはどうして?

 →A 高齢者の方々と市区町村の両方にとって、支払いや徴収の手間を減らすための便利な仕組みです!

高齢者の方にとってのメリット

年金から自動的に天引きされるので、自分で銀行や郵便局へ支払いに行く必要がありません。また、支払いを忘れてしまう心配もありません。

年金から天引きされるもの

  • 介護保険料
  • 国民健康保険料(税)
  • 後期高齢者医療保険料
  • 住民税
  • 森林環境税

老後の年金から、各種保険料(税)が自動的に天引きされることが多い点には留意しましょう。

7. まとめにかえて

今回は住民税非課税世帯を対象とした給付金の概要や、住民税非課税に該当する所得などを確認してきました。

この給付金は低所得者世帯にとってありがたい存在ですが、今後も継続していくとは限りません。経済的に安心して老後を迎えるためには、給付金などの公的な援助に期待するのではなく、現役世代のうちから老後に備えた準備をしておくことが大切です。

最近はNISAやiDeCoなど少額から投資ができる制度も整っています。低金利の昨今では、預金だけで老後資金を準備するのは難しいことから、このような税制優遇制度を活用するのは老後資金を準備する手段として有効でしょう。

ただし、金融商品を活用した資産運用には元本割れなどのリスクがつきものです。まずは資産運用のリスクや、投資対象等について、情報収集から始めてみるのが良いでしょう。

参考資料

鶴田 綾