3. 【2025年度】後期高齢保険料の「保険料率」と「全国平均」

2025年における後期高齢者医療制度における被保険者一人当たり平均保険料額は、全国平均で下記のとおりです。

  • 被保険者均等割額の年額:5万389円
  • 被保険者均等割額の月額:4199円
  • 所得割率:10.21%
  • 平均保険料額の年額:8万6306円
  • 平均保険料額の月額:7192円

ただし、これらの数値はあくまで全国平均であり、実際の保険料は以下の2つを合算して計算されます。

  • 均等割額:被保険者が均等に負担する保険料
  • 所得割額:被保険者の前年の所得に応じて負担する保険料

次章では、「年金収入195万円の単身世帯の人」をモデルケースとして、2025年度の全国の保険料を比較していきます。

4. 【2025年度】都道府県別の「後期高齢保険料の例」を比較

昨年の年金収入が195万円だった単身世帯をモデルケースとして、都道府県ごとの後期高齢者医療保険料を比較してみましょう。

具体的な保険料の目安を知ることで、地域による負担の差がより明確に見えてくるでしょう。

年金収入195万円の人の2025年度の保険料例

年金収入195万円の人の2025年度の保険料例

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

  • 全国:5673円
  • 北海道:6325円
  • 青森県:5415円
  • 岩手県:4808円
  • 宮城県:5216円
  • 秋田県:5042円
  • 山形県:5283円
  • 福島県:5056円
  • 茨城県:5358円
  • 栃木県:4991円
  • 群馬県:5567円
  • 埼玉県:5067円
  • 千葉県:5008円
  • 東京都:5355円
  • 神奈川県:5440円
  • 新潟県:4850円
  • 富山県:5033円
  • 石川県:5573円
  • 福井県:5458円
  • 山梨県:6003円
  • 長野県:5156円
  • 岐阜県:5400円
  • 静岡県:5275円
  • 愛知県:6117円
  • 三重県:5475円
  • 滋賀県:5371円
  • 京都府:6180円
  • 大阪府:6495円
  • 兵庫県:6134円
  • 奈良県:5833円
  • 和歌山県:6125円
  • 鳥取県:5892円
  • 島根県:5618円
  • 岡山県:5758円
  • 広島県:5438円
  • 山口県:6408円
  • 徳島県:6033円
  • 香川県:5892円
  • 愛媛県:5719円
  • 高知県:6100円
  • 福岡県:6641円
  • 佐賀県:6250円
  • 長崎県:5792円
  • 熊本県:6259円
  • 大分県:6509円
  • 宮崎県:5675円
  • 鹿児島県:6592円
  • 沖縄県:6410円

2025年度には、後期高齢者医療制度の保険料がさらに引き上げられ、全国平均では月額5673円になりました。

地域別に見ると、北海道では月額6325円、青森県は5415円、東京都は5355円、福岡県では6641円とされており、同じ収入であっても、地域によって最大で月額約1800円の差が出ることになります。

保険料は多くの場合、年金からの天引きによって支払われるため、年金の手取り額に直接影響を及ぼします。

特に保険料水準の高い地域にお住まいの方は、今後の家計を見直し、支出を最適化する必要があるかもしれません。

まずは、自分の住んでいる地域の保険料を把握し、無理のない家計管理を心がけることが大切です。

5. まとめにかえて

ここまで後期高齢者医療制度について詳しく見てきました。

このように日本の公的保障は充実しているのですが、昔と比べると少しずつ改悪しており負担額は増えている傾向にあります。

また、医療技術の中には公的保障の対象とはならず、全額自己負担のものもあります。

そういった背景から一概に医療保険は不必要であるというわけではなく、今後のことを考えると検討してみてもいいかもしれません。

医療保険といっても多くの種類がありますので、まずは自分自身で詳しく調べてみてはいかがでしょうか。