3. 支給率改定によるシニアへの影響

支給率改定によって、高年齢雇用継続給付を受給するシニア会社員の人の支給額はどれくらい減るのでしょうか。

モデルケースを使ってシミュレーションしてみましょう。60歳時の賃金50万円・40万円・30万円、再雇用で賃金が70%・60%に低下したものとして試算します。

各ケースについて改定前と改定後の支給額を比較すると次の通りです。

改定前後の支給額の比較

改定前後の支給額の比較

出所:筆者試算・作成

  • 60歳時の賃金が50万円→再雇用後の賃金が35万円:差は▲1785円
  • 60歳時の賃金が50万円→再雇用後の賃金が30万円:差は▲1万5000円
  • 60歳時の賃金が40万円→再雇用後の賃金が28万円:差は▲1428円
  • 60歳時の賃金が40万円→再雇用後の賃金が24万円:差は▲1万2000円
  • 60歳時の賃金が30万円→再雇用後の賃金が21万円:差は▲1071円
  • 60歳時の賃金が30万円→再雇用後の賃金が18万円:差は▲9000円

60歳時の賃金が高い人や賃金の低下率の高い人ほど、改定による影響は大きいと言えるでしょう。低下率が60%以下の場合、改定前と比較して1万円前後の減額となります。

4. まとめにかえて

高年齢雇用継続給付とは、60歳以降継続して仕事を続ける人の賃金が大幅に低下した場合、雇用保険から支給される給付金です。

支給額は「支給対象月に支払われた賃金額×支給率」で計算しますが、支給率は賃金が下がった人ほど大きくなります。

2025年4月の改定では、支給率の引き下げ(最大15%から10%)が実施されます。

対象は原則2025年4月1日以降に60歳になる人で、それ以前に受給している人は対象外です。これから受給予定の人は、支給率の改定を踏まえていくらくらい受給できるかを確認しておきましょう。

参考資料

西岡 秀泰