2025年3月21日に公表された消費者物価指数(総合指数)は、前年同月比で3.7%の上昇となり、2020年を100として110.8まで上昇しています。

さまざまなモノやサービスの価格が上がる中、老後生活に対する不安は年々高まっています。

「老後2000万円問題」が取り沙汰されてから数年経ちますが、物価の上昇や平均寿命の延びによる長寿リスクを考慮すれば、2000万円以上不足するケースも十分に想定されます。

では、実際に老後を迎えている70歳代の世帯は、どのくらいの貯蓄を有しているのでしょうか。

国民年金と厚生年金の平均月額も確認し、老後対策の重要性を考えていきましょう。

1. 70歳代・二人以上世帯の貯蓄割合

  • 金融資産非保有:19.2%
  • 100万円未満:5.6%
  • 100~200万円未満:5.1%
  • 200~300万円未満:4.3%
  • 300~400万円未満:4.7%
  • 400~500万円未満:2.5%
  • 500~700万円未満:6.2%
  • 700~1000万円未満:5.8%
  • 1000~1500万円未満:10.2%
  • 1500~2000万円未満:6.6%
  • 2000~3000万円未満:7.4%
  • 3000万円以上:19.7%
  • 平均値:1757万円
  • 中央値:700万円

70歳代で貯蓄が3000万円以上ある世帯が19.7%となっている一方で、金融資産非保有の世帯が19.2%を占めており、二極化が進んでいることがわかります。

また、中央値は700万円と、平均値よりも大幅に低く、ごく一部の高額貯蓄世帯が平均を押し上げている構図が浮き彫りとなっています。

このような状況では、十分な貯蓄がない世帯は年金に依存せざるを得ず、老後生活の質に大きな差が生じる可能性があるでしょう。

では、70歳代の方々は国民年金と厚生年金をどのくらい受け取っているのでしょうか。