卒業や入学など、春は新たなライフステージが始まる季節です。新たな門出に際し、お金の面でも何かと費用が必要になる方も多いことでしょう。
他方、この春に退職を迎え、年金生活がいよいよスタートする方もいらっしゃるかもしれません。「給料」とは異なり、これからは「年金」で収入を得ることになるため、お金の使い方にも工夫が必要になります。
お金の不安をできるだけ少なくするには、老後の生活設計は早めに立てておくことが肝心です。
そこで今回は、リタイアした65歳以上の夫婦世帯の暮らしぶりを見ていきます。年金額についてもお伝えしますので、これからリタイアを迎える方だけでなく、現役世代の方も、老後の生活を考えるときの参考にしてください。
1. 65歳以上・夫婦無職世帯の「家計の状況」
65歳以上の夫婦世帯の家計に関しては、総務省統計局が公表している「家計調査報告」から、調べることができます。
今年2月に2024年の平均値が公表されたので、まずは65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支から確認してみましょう。
- 実収入:25万2818円
- (うち年金額:22万5182円)
- 可処分所得:22万2462円
- 消費支出:25万6521円
- 赤字:3万4058円(可処分所得ー消費支出)
また、二人以上の世帯で、世帯主が65歳以上の無職世帯の場合、世帯主の年齢ごとの家計収支は下記のとおりです。