夫婦が離婚する際には、共有財産を分け合うことが一般的です。このとき、将来受け取ることとなる年金も分割できることをご存じでしょうか。

例えば専業主婦や扶養内パートだった方は、老後に受け取る年金が老齢基礎年金のみとなります。そうなると、離婚時に財産分与をしていても、老後を迎えたあとに生活が困窮する可能性があります。

そこで知っておきたい「年金分割制度」について、詳しく見ていきましょう。

記事の後半では、年金分割の請求期限についても確認していきます。

1. 年金分割制度とは?わかりやすく解説

夫婦が離婚したとき、婚姻期間中の厚生年金の保険料納付実績を分割し、老後の年金として受け取れる制度を年金分割制度といいます。

そもそも、日本の公的年金制度は下図のとおり「国民年金と厚生年金」の2階建てとなっています。

先述のとおり、分割の対象となるのは厚生年金の部分です。

ただし、結婚前に納めていた分は分割の対象外であり、あくまでも婚姻期間中のものが対象となります。