6. 【chocoZAPの最新事情】トレーニングのモチベーションにも影響
会員特典である割引は、月に何度行くかによって金額が変わります。これはトレーニングのモチベーションにもつながっているようで、南雲さんは「フレンドリー会員になる前は月に4回程度だったが、現在は月に12回は通っている」と話します。
かける時間はそこまで長くなく、南雲さんの場合は「掃除が10〜15分くらい。そのあとで45分くらいトレーニングをして帰ります。だいたいの場合、滞在時間は60分以内」とのことです。
頻繁に通っているからこそ、「入会したばかりのときは頻繁に故障中などの紙が貼られていたが、最近はそういうことも減り、あってもすぐに改善されるようになった」と直近の店舗の変化も実感しているようです。
最新決算資料では、24年11月時点で6.1%だったフィットネスマシンの故障率が、25年2月14日には1.7%まで低下しており、サポート会員の努力をはじめ、さまざまな取り組みが数字にしっかり表れていることが分かりました。
7. 【chocoZAPの最新事情】フレンドリー会員がサステナブルな運営に貢献
フレンドリー会員はヘビーユーザーにとってお得でユニークな制度ですが、あくまでおまけ要素として捉えている方が多いかと思います。しかし、実は同サービスの戦略を考える上で、フレンドリー会員は非常に重要な要素です。
ヒントとなるのが、冒頭で最新決算資料から引用した「地方出店の加速」です。現在、全国展開する大手チェーンでは人手不足から地方出店のハードルは上がっていますが、chocoZAPは順調に店舗数を拡大しています。
これはフレンドリー会員を店舗運営の担い手として計算できることが大きな役割を果たしています。実はchocoZAPは撤退店舗が少ないという隠れた特徴もあり、ハイレベルなサステナブルな運営体制を確立しています。こうした戦略は人手不足解決や事業継続を考える上で、業種を問わず参考になりそうです。
参考資料
大蔵 大輔