2. 【chocoZAPの最新事情】24年度は品質向上に重点を置いた1年に
飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けてきたchocoZAPですが、新業態ゆえの問題も抱えていました。それが、店舗の品質維持です。
月額2980円(税別)というリーズナブルな価格は無人店舗という形態によって実現されているもの。したがって店舗の清掃やマシンのメンテナンスに対しては、ユーザーから少なからず不満の声が挙がっていました。
同社は24年度を「品質向上に重点を置いた1年にする」と宣言し、200億円という大規模な投資によって急ピッチで改善を進めました。
3. 【chocoZAPの最新事情】「品質向上」のための施策とは
では、具体的に品質向上のためにどのような取り組みを実施したのでしょうか。同社がもっとも大きな問題と捉えている問題が「マシンの故障や不具合の発生」です。
マシンのトラブルはイコール、ユーザーがそのサービスを利用できないことを意味します。また安全に大きく関わる要素でもあるため、故障が多いとそれだけ会員の不安にもつながります。スピードだけでなく、確実性も含めて改善が求められていました。
同社はサービス開始時から対策をとってきましたが、前例がない業態であることや会員数・店舗数の急拡大から、想定外の問題も発生していました。最新の取り組みは、こうした問題にも対応できるように設計されています。
現在、行われている具体的な施策は以下の通り。
- (1)マシンを改良
- 自社開発のマシンをより故障しにくく、より修理しやすいものに改良
- (2)導入時の検品を徹底
- 電圧テスト・稼働テスト・騒音テストを全台で実施
- 負荷走行テスト、150kg 負荷走行時の電圧テスト、過電圧・低電圧テストなどもロットごとに実施
- (3)スピーディな故障検知を実現するデジタルツールを導入
- マシンごとにQRコードを設置し、ユーザーが故障を報告しやすい仕組みを整える
- (4)故障状況を見える化
- Webサイトでマシンの故障件数や対応状況を可視化
- (5)修理対応を迅速化
- 故障対応が誰でもできるシステムを構築
- 店舗の近隣に住む社員が故障対応する一時的な緊急対応を実施
- (6)セルフメンテナンス会員の募集・実施
- 店舗運営をサポートする会員を一般会員から募集