3. 【ステップ3】転職や副業などで収入を上げる

ステップ1とステップ2の節約と資産形成を始められる人は、比較的多いかもしれません。

ただし、より資産を増やしたいなら自分の収入を上げるべきです。

節約や積立投資による資産運用で増やせるお金にはある程度限度がありますが、収入に上限はありません。

そのため、資産を大きく増やしたいなら転職や副業で収入アップを目指しましょう。もちろん、今勤めている会社で頑張ればどんどん給料が上がるのであれば、今の会社で頑張るのも手です。

ただし、実際には年功序列で給料が上がらなかったり、成果が給料に反映されづらかったりする場合がほとんどです。

今は転職や副業を支援・仲介するサービスもたくさんあります。仕事内容が大きく変わらなくても、業界や企業を変えるだけで年収が上がる場合もあります。

ぜひ、これらのサービスも利用して年収アップを目指しましょう。

4. 目標を決めてから動き出そう

本記事では資産形成をするための3ステップを紹介しましたが、資産形成には目標が必要です。

漠然と資産を増やしたいというだけだと、目標が曖昧なためどれくらい改善をすればいいのかがわかりません。

たとえば、ゆとりのある老後を送りたいと考える場合、具体的にいくら資産があればゆとりのある老後生活を送れるのかシミュレーションします。

また、年金をいくらもらえるのかも把握しておきましょう。参考に、以下の条件で老後に受け取る年金をシミュレーションしてみましょう。

  • 1973年生まれ
  • 23歳から65歳到達まで会社員として勤務
  • 65歳から年金受取を開始

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

年金額シミュレーション

年金額シミュレーション

出所:厚生労働省「公的年金シミュレーター」を基に筆者作成

4.1 平均年収ごとの目安年金受給額(額面)

平均年収 年金受給額の目安(額面)
200万円 月10万7000円
300万円 月12万7000円
400万円 月14万2000円
500万円 月16万2000円
600万円 月18万1000円
700万円 月19万7000円
800万円 月21万3000円
900万円 月23万4000円

現役時代の平均年収が300万円の人と900万円の人とでは、老後に向けて必要な資産額は全く異なります。

平均年収900万円の人は年金だけで生活できるかもしれませんが、平均年収200万円の人は多くの老後資金が必要です。

ぜひ、理想の状態の解像度を上げて、具体的な目標を立てて動き出してみてください。

参考資料

苛原 寛