2. 2025年度は年金カットの基準が「51万円」に
厚生労働省の「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年度における在職老齢年金で年金がカットされる基準額は「51万円」となります。
上限額が1万円引き上げられることで、カットされる年金額が減少し、年金受給額が増えます。正式に決定する前は基準額が「62万円に引き上げる」という調整も進められていましたが、結局は1万円の引き上げにとどまりました。
在職老齢年金は、年金が支給されている人に対して「働いても不利にならないようにすべき」「現役世代とのバランスから、一定以上の賃金を得ている人については年金給付を一定程度我慢してもらい、年金制度の支え手に回ってもらうべき」という2つの要請の中で、制度改正が行われてきました。
「高齢者の就労意欲を削ぐ制度」として批判的な意見が増えていることもあり、将来的には廃止が検討されています。