総務省統計局より公表された「2020年基準消費者物価指数全国2024年(令和6年)12月分(2025年1月24日公表)」によると、総合指数は110.7、前年同月比は3.6%上昇しました。

物価の上昇が続き、生活の負担を感じる方が増えています。

本記事では、シニア世代の平均年金額・一ヵ月の生活費・貯蓄額について紹介します。

1. 年金だけで生活するシニアは41.7%

2024年7月5日に厚生労働省より公表された「2023(令和5)年国民年金基礎調査の概況」によると、高齢者世帯のうち年金のみで生活している割合は41.7%です。

公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合1/5

公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合

出所:厚生労働省「2023(令和5)年国民年金基礎調査の概況」

【公的年金・恩給の総所得に占める割合】

  • 100%:41.7%
  • 80~100%未満:17.9%
  • 60~80%未満:13.9%
  • 40~60%未満:13.2%
  • 20~40%未満:9.3%
  • 20%未満:4.0%

年金受給世帯の約6割は、年金だけでは生活が厳しい状況です。

次の章では、年金の平均額について紹介します。

2. 厚生年金・国民年金の平均受給額

2024年12月に厚生労働省年金局より公表された「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、厚生年金・国民年金の平均受給額を見ていきましょう。

2.1 厚生年金の平均受給額

厚生年金の平均受給額は、14万6429円です。

厚生年金の平均受給額2/5

厚生年金の平均受給額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金:平均年金月額

  • 全体:平均年金月額:14万6429円
  • 男性:平均年金月額:16万6606円
  • 女性:平均年金月額:10万7200円

※平均年金月額には、併給する国民年金の額が含まれています

厚生年金の受給額は、加入期間や年収により受給額に個人差があります。

自身の年金額を確認するため「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用しましょう。

2.2 国民年金の平均受給額

国民年金の平均受給額は5万7584円です。

国民年金の平均受給額3/5

国民年金の平均受給額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

国民年金:平均年金月額

  • 全体:平均年金月額:5万7584円
  • 男性:平均年金月額:5万9965円
  • 女性:平均年金月額:5万5777円

国民年金のみで生活するのは難しく、現役時代に資金準備が必要です。

続いて、65歳以上、無職夫婦世帯の生活にかかる費用の実態を見ていきましょう。

3. 【65歳以上・無職夫婦世帯】家計収支は赤字

総務省統計局より公表された「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の無職夫婦世帯は毎月3万7916円の赤字となっています。

【65歳以上・無職夫婦世帯】家計収支は赤字4/5

【65歳以上・無職夫婦世帯】家計収支は赤字

出所:総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」

3.1 1ヵ月分の家計収支の内訳

【1ヵ月分の収入の内訳】

  • 実収入:24万4580円

実収入のうち、21万8441円は社会保障給付で主に年金収入です。

【1ヵ月分の支出の内訳】

支出合計額:28万2497円

  • 消費支出:25万959円
  • うち食料:7万2930円
  • うち住居:1万6827円
  • うち光熱・水道:2万2422円
  • うち家具・家事用品:1万477円
  • うち被服及び履物:5159円
  • うち保健医療:1万6879円
  • うち交通・通信:3万729円
  • うち教養娯楽:2万4690円
  • うちその他:5万839円
  • 非消費支出:3万1538円

年金収入だけでは支出をまかなえないため、貯蓄を取り崩して生活する世帯もいるかもしれません。

4. 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄平均額は1923万円

金融経済教育推進機構にて公表された「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、70歳代・二人以上世帯における平均貯蓄額は1923万円、中央値は800万円です。

日本の貯蓄額は、平均値と中央値で大きな差があります。

一部の高額貯蓄世帯が平均値を押し上げているため、実際の貯蓄状況を把握するために中央値を参考にされています。

4.1 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄割合は3000万円以上が19.0%

70歳代・二人以上世帯の貯蓄割合を紹介します。

【70歳代・二人以上世帯】貯蓄割合5/5

【70歳代・二人以上世帯】貯蓄割合

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」をもとにLIMO編集部作成

70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

  • 金融資産非保有:20.8%
  • 100万円未満:5.4%
  • 100~200万円未満:4.9%
  • 200~300万円未満:3.4%
  • 300~400万円未満:3.7%
  • 400~500万円未満:2.3%
  • 500~700万円未満:4.9%
  • 700~1000万円未満:6.4%
  • 1000~1500万円未満:10.2%
  • 1500~2000万円未満:6.6%
  • 2000~3000万円未満:8.9%
  • 3000万円以上:19.0%

貯蓄額「3000万円以上」の世帯が19.0%、「貯蓄ゼロ」の世帯が20.8%と、ほぼ同じ割合となっており、貯蓄格差が大きい特徴があります。

5. 老後資金の準備は早めに始めましょう

老後の生活を安心して過ごすために、早めに資金準備をはじめましょう。

多くのシニア世代は年金のみでの生活が厳しく、貯蓄や資産運用の活用が大切です。

少額でも積み立てを継続することで、将来の負担を軽減できます。

今の収支を見直し、無理のない老後資金計画を立てていきましょう。

参考資料

円城 美由紀