6.2 シニア全体の「国民年金」の平均年金月額はいくら?
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
年金月額階級ごとの受給者数
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人
国民年金では、厚生年金ほどの個人差は見られませんが、受給額が3万円以上の方が100万人以上います。
一方で、最も多い受給額は6万円台で、約1597万人の方がこの金額帯に該当しています。
国民年金のみで生活を維持するのは難しいため、現役時からの備えが重要です。
付加年金や国民年金基金、さらには個人年金保険といった私的年金を活用することも、将来の安定した生活に向けた選択肢となるでしょう。
7. まとめにかえて
今回政府は物価上昇などもふまえて、2025年度の年金額を1.9%引き上げることを発表しました。
年金一覧表も使用しながら60歳代から80歳代までの年金受給額についても見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
現在の銀行などの金利から考えると1.9%増額は増えているように見えますが、総務省統計局が2025年2月21日に発表した消費者物価指数は前年同月比4%でした。
年金額の1.9%増加に対して物価の上昇はさらに上回っているので、生活面では決してゆとりが出るとは言えないでしょう。
年金のみに頼るのではなく各々で準備しておく必要があります。
年金生活が近づくタイミングで準備を始めても十分な準備ができない可能性が高いので、少しでも早めに準備することを心掛けましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年 高年齢者雇用状況等報告」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
渡邉 珠紀