4. まとめにかえて
加給年金は、厚生年金に20年以上加入者したが65歳以上で老齢厚生年金を受給する場合、一定の要件を満たす配偶者または子どもがいれば老齢厚生年金に加算して支給されます。
2024年度の加算額は最大で40万8100円です。
本人65歳から配偶者65歳まで受け取れるため、夫婦の年齢差が大きいほど加給年金によるメリットは大きいと言えます。
ただし、加給年金は請求しないともらえないこと、繰下げ受給すると待期期間中は受給できないことなどに注意が必要です。
【編集部よりご参考】
記事内で触れた繰下げ受給と在職老齢年金について、解説します。
「繰下げ受給」って何?
通常、年金は65歳からもらうものですが、「まだ働けるし、今すぐ必要じゃない」という方には「繰下げ受給」という選択肢があります。簡単に言うと、年金の受け取りを後回しにして、もらう額を増やすという方法です。
たとえば、65歳で受け取る予定を75歳まで繰り下げると、年金額が84%も増えます。
【在職老齢年金】って何?
在職老齢年金制度とは、70歳未満で厚生年金保険に加入している人や、70歳以上で厚生年金保険の適用事業所に勤めている人の「給与・賞与額」と「年金受給額」の合計が一定額を超えた際に、年金の一部または全額が支給停止となる制度です。
2025年度の在職老齢年金の支給停止調整額は「51万円」になる予定で、今年度より1万円上昇します。
参考資料
西岡 秀泰