3. 年の差夫婦の加給年金に関する注意点
年の差夫婦の加給年金に関する主な注意点は次の2つです。
- 年の差夫婦は繰下げ受給すると損をすることもある
- 加給年金を受給するには申請手続きが必要
各注意点について解説します。
3.1 年の差夫婦は繰下げ受給すると損をすることも
加給年金は、繰下げ受給すると待期期間中(65歳から繰下げ受給開始までの期間)は受給できません。
また、加給年金は繰下げしても増額しないため、繰下げ受給するメリットが低下します。
特に、年の差夫婦は注意が必要です。夫に加給年金、妻に振替加算が支給、夫婦の年齢差が10歳である場合を例に考えてみましょう。
5年間繰下げすると、約200万円(=約40万円×5年間)の加給年金が受け取れなくなります。10年間なら約400万円も損をすることになります。
老後資金を確保するために繰下げ受給は効果的ですが、年間約40万円の加給年金が受け取れないというデメリットを考慮して検討しましょう。
3.2 加給年金を受給するには請求手続きが必要
加給年金は請求手続きしないともらえないので注意しましょう。
一般的には老齢年金の受給手続きと同時に請求するため請求漏れはあまりありませんが、受給開始後に厚生年金加入期間が20年に到達した場合などは別途手続きが必要です。
また、配偶者の振替加算も請求手続きしないともらえないので覚えておきましょう。