2. 加給年金がもらえないケース

加給年金がもらえない主なケースは次の3つです。

  • 配偶者が年上
  • 配偶者が20年以上厚生年金に加入して老齢厚生年金を受給している
  • 在職老齢年金で支給停止になる

各ケースについて解説します。

2.1 配偶者が年上

配偶者が年上の場合、本人が支給要件を満たしていても加給年金は受け取れません。

本人が65歳になったとき配偶者は65歳を超えており、前述の一定要件を満たさなくなるからです。ただし、配偶者は振替加算を受給できる可能性があるため年金事務所などで確認しましょう。

2.2 配偶者が20年以上厚生年金に加入して老齢厚生年金を受給している

配偶者が20年以上厚生年金(または共済年金)に加入して老齢厚生年金(老齢共済年金)を受給している場合、加給年金は支給されません。

加給年金は扶養者の生活保障を目的とするものなので、一定額の年金を受給する配偶者がいれば加給年金の対象にはならないのです。

2.3 在職老齢年金で支給停止

在職老齢年金とは、働きながら年金を受け取るとき老齢厚生年金の一部または全額が支給停止になるという仕組みのことです。

老齢厚生年金額が高い人や給与の高い人などが対象となります。

支給停止額が、老齢厚生年金と加給年金の合計金額を超える場合、加給年金も支給されません(年金制度上は支給停止になります)。