日本でも資産形成が徐々に浸透してきています。
以前までは「投資」とは無縁だと考えていた方が多かったかもしれません。
しかし現在は、物価高や預貯金の低金利などの影響で、将来に向けて「投資」に興味を持つ方が増加傾向にあるようです。
政府が家計の安定的な資産形成を支援するための取組を推進しており、2024年1月から新しいNISAが開始されるなど、「投資」が身近なものになってきているのではないでしょうか。
皆さんは投資をするにあたって、どのように情報収集をしていますか。
インターネットが発達している現代において、情報収集は手軽に行えます。しかし、情報の取捨選択は、難しくなっているのではないでしょうか。
そこで今回は、証券会社の元富裕層担当社員である筆者の経験をもとに、「富裕層が投資で成功した秘訣」についてまとめていきます。
1. 証券会社の元富裕層担当社員が見た「富裕層が投資で成功した秘訣」3選
【写真1枚目/全9枚】「富裕層が投資で成功した秘訣」とは。以降で日本の「富裕層の増加傾向」をご紹介1/9
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ここからは証券会社の元富裕層担当社員であった筆者の経験をもとに、「富裕層が投資で成功した秘訣」についてご紹介していきます。
1.1 【富裕層が投資で成功した秘訣1】投資は余裕資金で計画的に行う
投資は、計画的に行うことが重要です。
とくに、ご自身の資金管理には細心の注意を払いましょう。
なぜなら、投資により利益が期待できる一方で、価格変動リスクが伴うからです。
また、リスクとリターンは、比例する傾向にあります。
たとえば、高いリターンが期待できる金融商品は、その分リスクも高くなっています。
そのため、投資は生活資金を用いるのでなく、余裕資金で行うことが大切です。
1.2 【富裕層が投資で成功した秘訣2】自分に合った金融商品を選択する
自分に合った金融商品を選択することが大切2/9
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金融商品には、さまざまな種類があります。
たとえば「株式」「債券」「投資信託」でも、リターンとリスクの度合いや商品性がそれぞれ異なります。
金融商品が自分に合っているかどうかを判断するためには、商品性を理解することが大切です。
しかし、その前にまずは「自分自身が何のために投資をするのか」を考えることが重要です。
富裕層の方の多くは、投資をする「目的」を確認し、そのうえで自分自身に合った金融商品を選択する傾向にあります。
1.3 【富裕層が投資で成功した秘訣3】長期的な目線で運用する
長期的な目線で運用することも大切3/9
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いざ投資を始めたら金融商品の値動きが気になって、毎日何度も確認してしまっているという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、短期売買を考えている場合は、適宜値動きを確認する必要があるでしょう。
しかし、新NISAなどを活用した積立投資を行う場合は、長期的な目線で運用することが大切です。
富裕層の方は、積立投資などの長期投資を検討する際に、まずは投資先に関わるさまざまな情報を確認したうえで、投資先を決める傾向にあります。
ここまで、証券会社の元富裕層担当社員である筆者の経験をもとに、「富裕層が投資で成功した秘訣」についてご紹介しました。
では、日本にはどれくらい富裕層がいるのでしょうか。次章で詳しく見ていきます。
2. 日本にいる富裕層「保有資産規模」や「世帯数」はどれくらい?
富裕層について語る前に、野村総合研究所の資料をもとに、富裕層について簡単にまとめてみます。
2.1 富裕層とは?
そもそも富裕層とはどのような定義なのでしょうか。
野村総合研究所による報告によれば、富裕層とは「純金融資産で1億円以上保有」している世帯と定義しています。
また、同基準で5億円以上保有する世帯を「超富裕層」と呼んでいます。
2.2 富裕層は日本にどれくらいいる?
富裕層は日本にどれくらいいるのか5/9
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日本には純金融資産1億円以上の富裕層(ここでは超富裕層も含みます)が148万5000世帯存在しています。
割合にすると全体世帯数の2%程度が富裕層以上ということになります。
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円
この富裕層をさらに細かく分類すると、資産1億円以上5億円未満の「富裕層」が約2.6%(139万5000世帯)、5億円以上の「超富裕層」が約0.2%(9万世帯)を占めています。
全世帯数は5413万4000世帯とすると、資産1億円以上の世帯は約2.7%ということになります。
3. 日本の「富裕層」純金融資産と世帯数はどのくらい増えた?
賃金も上がらず、物価などからくらしが苦しいと嘆く人が多い中、富裕層が増え続けるにはどのような理由があるのでしょうか。
純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移6/9
出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
2005年から2021年にかけて、富裕層は増加しています。
富裕層と超富裕層が保有する資産総額の推移は以下の通りです。
- 2015年:272兆円
- 2017年:299兆円
- 2019年:333兆円
- 2021年:364兆円
2015年と21年で比較してみると、総資産額は実に34%も増加しています。
4. 日本の富裕層が増えた「3つの背景」とは?
日本の富裕層が増えた「3つの背景」とは7/9
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それでは、なぜ日本で富裕層が増え続けているのでしょうか。
続いてその背景について見て行きましょう。
日本で富裕層が増え続けている理由として、様々な要因が考えられますが、今回は以下のような要因をあげてみます。
4.1 【背景1】国内外の株価上昇
皆さんもご承知の通り米国の株式市場は長期的に堅調に推移し、ダウ工業平均株価やS&P500といった株価指数は、でこぼこはありながらも長期的に上昇トレンドとなっていました。
また、米国だけではなく、世界的な株高が継続してきたという背景もあるかと思います。
富裕層はそうでない世帯と比較して一般的に株式の保有額やその比率が高いことから、株式市場の環境が資産額の増減に影響を及ぼします。
したがって、世界的な株高の背景は最も大きな背景としてあげられるでしょう。
4.2 【背景2】非課税枠のある投資制度の充実による資産形成機会の拡大
将来に向けた資産形成8/9
出所:takasuu/iStock.com
また、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度の登場も無視はできません。旧NISAは以前からありましたが、やはり多くの人が投資を始めたきっかけというと、2018年にはじまった「つみたてNISA」は多いのではないでしょうか。
NISA制度は2024年より「新しいNISA(いわゆる新NISA)」として展開されています。
10年近い期間を経て、こうした非課税枠のある投資制度の拡充により、個人が資産形成に関わる機会は増えてきました。
10年前に投資に興味がなかった人も、NISAなどの制度をきっかけとして証券投資をはじめたという人は多かったのではないでしょうか。
先ほども指摘した通り、世界的に株価はこれまで長期にわたり上昇傾向にあり、早い段階で資産形成を始めた人ならば相応の利益が出ていることが推測できます。
4.3 【背景3】相続や贈与によるもの
贈与や相続がきっかけとなり富裕層になる方も9/9
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富裕層になった人のなかには、相続や贈与から多額の資金を手に入れた人もいるでしょう。
高齢化が進む日本では、親などから資産を受け継ぐ人が増え、結果として富裕層の数が増えている可能性もあります。
一般的な家庭であっても「遺産分割で祖父母の遺産を継いだ」という人も少なくありません。
こういった株式市場の好調さ、資産形成の機会拡大、また人口動態の変化などが、富裕層の増加に寄与した可能性があります。
なかには、本人の意図しないところで富裕層の仲間入りを果たした、という人もいるでしょう。
5. まとめにかえて
今回は、証券会社の元富裕層担当社員である筆者の経験をもとに、「富裕層が投資で成功した秘訣」についてご紹介しました。
さまざまな情報が飛び交う現代だからこそ、情報の取捨選択は重要です。
情報を選択をする際のポイントは、自分自身を知ることです。
投資によるリスクとリターンは、比例する傾向にあります。
ご自身やご家族のリスク許容度や、投資をする「目的」に合わせた資産運用を検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
- 金融庁「NISAを知る」
- 消費者庁「お金を育てる「資産運用」の知識」
- 金融庁「資産運用立国について」
LIMO編集部