J-FREC 金融経済教育推進機構が発表した「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、50歳代の目標貯蓄額は平均2891万円とされています。
50歳代は定年退職が迫ってくる年代であるため、老後資金の確保に向けて準備する世帯が多くなります。老後資金は2000万円が不足するという「老後2000万円問題」も今だに話題として取り上げられることから、できるだけ高額な貯蓄をしておきたいと考える方が多いことがうかがえます。
本記事では、50歳代の目標貯蓄額や、現在の貯蓄額について解説していきます。
1. 50歳代が目標とする貯蓄額
50歳代が目標としている貯蓄額について、J-FREC 金融経済教育推進機構が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」をもとに解説していきます。
1.1 二人以上世帯の目標は平均2891万円
50歳代の二人以上世帯が目標としている貯蓄額は、平均2891万円です。老後が近づいている年代ということもあり、3000万円近い金額を目標に貯蓄に励んでいる世帯が多いことがわかります。
しかし、世帯ごとに目標とする金額は異なっているため、金額ごとの世帯割合を下表にまとめました。
最も多いのは「2000〜3000万円未満」が14.8%で、次いで「1000〜1500万円未満」が14.0%となっています。5000万円以上を目標としている世帯も17.8%ほどおり、老後に受給できる年金額が不安な方は、できるだけ貯蓄で準備しておけると安心です。
一方で、「200万円未満」を目標としている世帯が11.4%となっており、約10世帯に1世帯が該当することになります。現時点で貯蓄がほとんどない世帯などは、まず200万円を目指して貯蓄をしていると考えられるでしょう。