今の自分の所得に満足している人はどのくらいいるのか、考えたことはありますか。

内閣府が2025年1月9日に公表した「国民生活に関する世論調査(令和6年8月調査)」によると、「所得・収入に対する満足度」の質問に対し、満足していると答えた人が34.9%、不満だと答えた人が64.5%と、不満を感じている人が6割強を占めていることがわかりました。

不満を感じている人の内訳を見ると、やや不満だと回答した人が40%、不満だと回答した人が24.5%と、やや不満だと感じる人のほうが多いようです。

今回は、20~70歳代の平均年収はどれぐらいか、調査結果を見ながら、不満を感じている人の多い収入のリアルを確認していきます。

1. 【20~70歳代】平均年収はどれぐらいか

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、20〜70歳代の平均年収を見ていきましょう。

上記調査より、男女別の各年代の平均年収をみてみると、男性は年代が上がるにつれて年収が上がっていくのですが、一方で女性は横ばいから緩やかに減少するとがわかります(【図表1】参照)。

【全5枚】年齢階層別・平均給与や女性の雇用形態、後半では所得に不満を感じる人の割合を性別や都市規模、年代でチェック

年齢階層別・平均給与

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

男性の場合は、50歳代まで平均年収は上がり続け、55〜59歳でピークである「712万円」となります。社会に出てから安定的に増えるというのが特徴でしょう。

一方、女性の場合は、20歳代後半から50歳代まで平均年収が300万円台前半と横ばいな状態が続いており、最も高い平均年収でも25〜29歳で「353万円」となっています。

また、男性の場合は日本全体の平均年収に到達する人が、比較的若い世代でも多い傾向にありますが、女性の場合はハードルが高い現状がみてとれます。