8月も終わりが見えてきましたね。この夏、帰省や旅行などで予定より支出が増えてしまい、これからお財布のひもを固くしてお金を貯めよう!と考えている方もいるでしょう。
本記事では、20歳代~70歳代の貯蓄額を単身世帯と二人以上にわけてご紹介していきます。
「同年代のみんなは、お金をどれくらい貯めているのかな?」と参考程度にながめていきましょう。これからの資産形成について考えるきっかけにしていただければと思います。
1. 同年代のみんなの貯蓄額はいくら?《単身世帯》平均貯蓄額と中央値
貯蓄事情は、単身世帯か二人以上世帯かで異なります。まずは、単身世帯の貯蓄額データを、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」のデータをもとに確認していきます。
※本データの金融資産には、預貯金のほか株式・投資信託・生命保険なども含まれます。また、日々の生活費の引き落としや支払いに使う普通預金の残高は対象外となっています。
単身世帯20〜70歳代の貯蓄額の平均値と中央値は、以下の通りです。
- 20歳代:平均値161万円・中央値15万円
- 30歳代:平均値459万円・中央値90万円
- 40歳代:平均値883万円・中央値85万円
- 50歳代:平均値1087万円・中央値30万円
- 60歳代:平均値1679万円・中央値350万円
- 70歳代:平均値1634万円・中央値475万円
※上記は、「金融資産を保有していない世帯」を含むデータです。
平均値は、一部の貯蓄額が大きい世帯に影響されて高めに出る傾向があります。
そのため、より実態に近い水準を把握するには「中央値」を基準にすると良いでしょう。
また、年代別に貯蓄額の分布を見てみると、貯蓄ゼロ(=金融資産を保有していない)世帯の割合も決して少なくないことがわかります。
1.1 各年代の「貯蓄ゼロ」の世帯は何パーセントいるのか?
- 20歳代:36.6%
- 30歳代:33.4%
- 40歳代:33.3%
- 50歳代:40.2%
- 60歳代:27.7%
- 70歳代:27.0%
上記のとおり、貯蓄ゼロ世帯の割合が最も高いのは50歳代です。50歳代は一般的に収入のピークを迎える時期ですが、実際には十分な貯蓄ができていない世帯が多いことがうかがえます。
特に、現在の40代後半から50代は「就職氷河期世代」にあたります。厳しい雇用環境の影響が、貯蓄の進みにくさにもつながっている可能性があります。