4. 現役世代が豊かな老後生活を送るために備えるべきこと
現役世代が豊かな老後生活を送るためには、早い段階で老後に向けた資産形成を進める必要があります。具体的な手段は、以下のとおりです。
- NISA・iDeCoを活用した資産形成
- 自分の好きな仕事で長く働く
- 生活費を最適化する
政府は国民の資産形成を後押しするために、NISAやiDeCoなどの税制優遇がある制度を用意しています。運用益非課税で中長期的な資産形成を行えるため、有効活用しましょう。
資産に働いてもらうだけでなく、自分の人的資本を活かし続ける、つまり長く働くことも効果的です。現役の頃から専門性やスキルを磨いたり、副業を始めてキャリアの幅を広げるとよいでしょう。
自分の専門性や得意分野を活かせる好きな仕事であれば、長く働けるのではないでしょうか。漫然と与えられた仕事をする会社員と、自分自身で付加価値を生み出そうとする会社員では、キャリアの選択肢や資産形成のスピードに大きな差が生まれるでしょう。
資産や収入を増やすことに加えて、余計な支出を削減して生活費を最適化することも効果的です。
老後生活に突入したあと「年金収入>生活費」という状況を維持できれば、経済的な不安は小さいはずです。現役の頃から価値を感じない支出を削減する意識を持ち、生活費を最適化する意識を持ちましょう。
5. まとめにかえて
総務省の資料によると、65歳以上の無職夫婦は毎月約4万円の赤字という家計状況です。
一般的に、高齢になるほど稼得能力は衰えます。公的年金はほとんど固定であることを考えると、働けない状況であれば、家計を改善するために取れる手段は「生活費を切り詰める」以外にありません。
現役世代の方は、豊かな老後生活を送るためにも「資産運用で増やす」「長く働き続けられるキャリアを考える」「生活費を最適化する」ことを意識してみてください。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 公益財団法人生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」
- 金融庁「NISAを知る」
- 厚生労働省「iDeCoの概要」
柴田 充輝