3. NISAを合理的に使うには「早く・大きく」

NISAを合理的に使うコツは「早く・大きく」を意識することです。運用期間が長くなるほど、複利効果が大きくなり、効率よく資産を増やせます。

資産運用の効果は「金額×運用期間×利回り」で計算できます。長い運用期間を確保するためにも、投資に回すお金は、できるだけ早くNISAで運用したほうがよいでしょう。

NISAは他の口座よりも有利に投資できる受け皿なので、できるだけ大きく使いましょう。手元資金に余裕があれば、一気に成長投資枠へ投資するのが合理的です(つみたて投資枠では積み立ての購入方法しかできません)。

「一括投資をするのは怖い」という方は、定期的に購入するドルコスト平均法を活かし、積み立て購入する方法でも問題ありません。ただし、運用に回るお金が少なくなることで、逸失利益が発生してしまう可能性がある点には留意する必要があります。

実際に投資をしたら、長期投資を意識しましょう。一般的に、長期の運用期間を確保できればリスクを軽減し、安定したリターンを期待できます。

NISAはいつでも自由に引き出せる柔軟性の高さが魅力ですが、運用資産を引き出す必要性がない限り、運用し続けるとよいでしょう。もちろん、教育資金や住宅資金などの支出に対応するときなどは、必要な分をNISA口座から引き出しても問題ありません。

お金は使わないと意味がないため、単に「増やし続ける」のではなく、「必要に応じて使う」ことも意識してみてください。

4. まとめにかえて

投資をする際には、通常よりも有利な条件で投資できるNISAを活用しましょう。元本割れのリスクが伴う点に留意しつつ、手元のお金を効果的に運用すれば、中長期的な資産形成を効率よく行えます。

なお、NISAは「早く・大きく」使うことを意識しましょう。できるだけ長期間にわたって、できるだけ多くの金額を運用するのが合理的です。

運用期間が長くなるほど、元本割れのリスクを軽減できるだけでなく、より大きな複利効果を得られるでしょう。

参考資料

柴田 充輝